ボードゲーマーのためのアメフト講座〜第三回〜

それでは今回は昨日予告した第三のプレー、キッキングゲームについて。
アメフトはアメリカンフットボールというぐらいですから、ボールを蹴飛ばすことができます。ボールを蹴飛ばすと、投げるよりはるかに遠くに飛んでいきます。ですがボールを蹴った場合、そのプレー終了後問答無用でターンオーバーになってしまいます。ですので、どっちにしろそのプレーが終了したらターンオーバーになる状況、つまり4thダウンになったらボールをキックしに行くわけです。第一回で、チャンスは4回あるけど実質3回と言ったのはこういう事で、4回目のチャンスはボールを蹴って終わるからです。
このようなボールを蹴るプレー、キッキングゲームには二種類あります。フィールドゴールチャレンジとパントです。
フィールドゴールチャレンジというのは、そのものズバリフィールドゴールを狙うプレーです。フィールドゴールって何って言う人は第一回を復習のこと。それに対し、パントというのは、フィールドゴールも狙えない遠い距離で4thダウンになってしまった場合、ボールをキックして相手に渡すことで、ちょっとでも相手を不利にしようというプレーのことです。
この二つのプレーではボールの蹴り方が違います。フィールドゴールチャレンジの際には別の人がボールを地面に置いて、そのボールを蹴ります。それに対しパントではボールを蹴る人がボールを受け取り、それを落としながら蹴ります。パントのやり方はイメージとしてはサッカーのキーパーの蹴り方に近いかな。
パントを蹴った場合次に有利になるだけで、決して得点を得ることは出来ません。それに対し、フィールドゴールを成功させれば3点入れることが出来ます。ですが、もし失敗したらフィールドゴールに挑戦した位置から相手の攻撃になります。ですので、パントで蹴って進められた距離分(NFLなら普通40ヤード程度)不利になります。この差は大きいです。
NFLの場合、エンドゾーンまで30ヤード以内ならまずフィールドゴールは成功します。それに対し、40ヤード以上残していると非常に難しくなってきますので、普通パントを蹴ります。問題はこの間の距離で、確実にパントを蹴って次につなぐか、それとも一かばちかフィールドゴールを狙うかが時と場合によって微妙になってきます。そして、この距離からのフィールドゴールチャレンジの際には、決まるか決まらないかドキドキしながら見るのもアメフトの面白さの一つだと思います。
というわけで、この三回の内容を知っておけば、とりあえずアメフトを観て楽しむことはできると思います。明日からはポジションの説明でもしようかと思っています。